※ 背景の写真は、パリ・モンマルトルの丘北側/2003年1月

<はじめに>

2015年の初秋に笠間から移転する事が決まり、

それからの数ヶ月間に、今までの体験から湧いてくる様々なインスピレーションやイメージを

限られた予算と既存の建物で実現するためにはどうすればいいのかを、

インターネットで調べたり、経験者様や資材業者様からアドバイスをいただいたりして

2016年の4月までには、完成時の60~70%の仕上がりまでを構想しました。

 

作業を進めていくと度々ブチ当たる、

様々な問題や小さな造形に関しては、

最初のうちは、そうなってから対処してましたが、

慣れるにつれ、作業の流れを先読みして

そうなるであろう数日前〜10日前から素材や施工方法を調べておき

立ち止まり悩む時間や不安をなるべく払拭するようにしていけるようになりました。

 

ご来店された方に「以前、大工の経験とかリフォーム業界にいたのですか?」とよく聞かれるのですが

「素人です」とお答えしています。

 

確かに、何かを作る事は好きな性分でして

小学生の時に、生まれた時には他界していた大工だった爺さんのノコギリやノミで工作してたりしてましたが、

笠間の店舗の準備段階で、ラティス(目隠し用の既成フェンス)を組み合わせて壁付けの小さな物置を設置したり

コンクリートの井戸の周りをレンガで囲ってフランス風にしたのが一番の大がかりな物でした。

 

ここまでの作業は初めての経験でしたが、

法令上支障のある「電気」「水道」「ガス」の施工は業者さんにお任せした以外の全ての工程は

一人で行いました。

 

なんでもそうだと思いますが、

「想いを強く念じて、自分を信じてやってみればなんとかできる」

今となってはそう感じる7ヶ月弱の記録です

4/18に写真の足場を小山から引き取り

4/20〜

気温が高くなり梅雨に入る前に外回りを終わらせた方がいいとの判断し、

まずは外装からリフォーム開始

 

右下のような両サイドに噛み合わせが付いている「合いじゃくり」という板材を

鉄板用のドリルビスで外壁に固定していきます。

右上:初日終了時

斜めの部分は、両端の高さと底辺の長さを測り丸ノコでカット

1週間で南側の板を貼り終え、防腐塗料を塗布

(1回目)

 

南東の角には、既製品のコーナー材がプラスチック製しかなくイメージと違ったので、角材を釘で打ち付けました

写真左

 

東面の突き出し部分と壁も同じように改修。写真右

左:突き出し部分にもコーナー材を打ち付け、防腐塗料を塗布。

右:一先ず外壁が完成。窓枠を養生シートで隠して、、、

防腐剤を2度塗りした後、

ライトグレーだった屋根下とハリの部分と、

ボロボロだった雨樋を外してから(写真下)白に塗り替え

 

屋根も白に塗り替え

一番上は、ペイントローラーに延長バーを取り付けてどうにか手が届いて一安心

縦に伸びる突起部分は、延長バーにハケを縛り付けて塗りました。

 

写真上が、築30年の枯れた事務所姿

下が改修後

 

この時点で5/14

先が長いので、細かい部分は省略しています。

東側の窓枠が「業務臭」してて(写真中央)周りとのマッチングがイマイチだったので、

モール材(写真右上:壁と天井の境目やドアや窓の周囲に使用する素材)をカット&ペイントし、

両面テープで圧着

額縁のような感じになりました。

中に回り込んだら、トホホっ

隙間と内側の業務臭が抜けておらず(写真中央)、こっちも架装

写真左が完成

白いガルバリウム製の雨樋を傾斜を考えながら取り付け

 

ネットで色々と調べた結果、

「タニタ」というメーカーしかガルバ製のものがなく

形と長さや竪樋のパーツなどを慎重に選んで発注しました。

 

屋根と軒の白とピッタリで、

雨樋が目立たずスッキリ!

5/19

天井を抜く作業開始

 

上:普通の洋間にありがちな「石膏ボード製」天井にバールで穴を開けて少しずつ剥がしていくと

中:中の基礎材が顔を出しました。

下:10畳の部屋を全部剥がしたところ

 

埃まみれになり上を見上げながらの作業は酷でした。

 

下に落ちた石膏ボードは、土嚢袋に集めて、

特別な許可を取り、笠間の処分場に搬入。

総重量で260kg!!

左:天井の基礎材をバールや丸ノコと力技を駆使して剥ぎ取ったらこんな屋根裏が顔を出しました。

中央:幅45cmの断熱材を垂木の間にはめ込んでタッカーで留め、ベニヤを被せ、ステインを塗った野地板で蓋をします

左:初めて&足場上での作業のため、この部分だけで丸3日間かかってしまいました。

その途中で、屋根裏の熱気を外に排出するダクト(

写真中央)を自作

材料は、余った木と購入した木材と金具

 

これは、友達の設計士さん曰く

「夏の時期に有ると無いとじゃ部屋の暑さがまったく違う」

ということでしたので、潰さずに活かしました。

赤い矢印の木材は、

野地板の継ぎ目を隠すのと架装の意味もありビス止め

 

緑の矢印のベニヤ板は、

青い矢印の場所のように木枠と断熱材がむき出しだった部分を隠すのと、先々漆喰を塗る下地材として取り付けました。

ベニヤを角度と切り込みの大きさを測り

ピッタリはめ込むのはなかなか難しい作業でした。

 

! ところが、あとで全部を剥がすことになります。


 

10畳分の屋根裏が終わり、隣の7.5畳の部屋も同じように天井を剥がし、

空間的な一体感を持たせ広く見せるために壁を抜きました。

左:空いている部分には引き戸がありました。

中央:遮るものがなくなりスッキリ!

右:頑強な敷居も丸ノコを駆使して撤去!

 

左:外観は洋風だったのに本格的な松材の梁が使われていて、とてもいいアイコンになりそうです

右:こんなマンション建設用の足場を部屋の中で使ってました。

上を見上げ腰を曲げながらの作業は非常に大変でした。

屋根裏のリフォームが完成

筋交い(X状の木材)は、

変則的に入っていたのを外してカット&追加して規則的に整えました

自分の作業場となるキッチンと7.5畳の部屋の奥3畳分は、

「UTクリート」という防火・耐水仕様のコンクリートボードを床に接着

のちに、壁との隙間を変性コーキング剤で目止めしたので防水対策は万全です

 

左:赤枠の部分にRを付ける

中央:天井裏の廃材とコンパネを使用

右:柱と梁にビス止めして完成

 

数枚上の写真の「緑の矢印」の取り外すコンパネがコレ(左上)

 

その理由は、

「漆喰を塗った時の重さと振動によるひび割れに耐えられない」

と推測したから。

より強度・防炎・断熱効果の高い石膏ボードに全て張り替えることになりました。(左下)

 

次の説明にある「目地テープ貼りと目地のパテ埋め」を含めて5日間のロスに。。。

 

右下:「剥がした方が仕上がりの見た目がよくなり強度が上がる」との漆喰屋さんのアドバイスとおりに壁紙を剥がしたところ

これも後で失敗することに、、

左上が「目地テープ」

弱い糊が付いていて補強したい石膏ボードの接合部分や陥没箇所に貼っていきます。

 

右上:その上に1日で固まる「補習パテ」をヘラでのせていきます

 

下:出来上がりはこんな感じに

右下:トイレの上の屋根裏部分にダミーの窓を取り付け

 

右上:コンパネをはめ込む場所の寸法を測り、左右均等な位置に既製品のチャッカーガラスの飾り窓のサイズより少し小さい穴を開けます

 

左上:その裏から木割れしないような細ビスで固定

 

左下:すでに取り付けてしまった石膏ボードの面にも穴を開けて、裏からビス止め

 

ここには、実は仕掛けがありまして、、

 

完成したのが

←コレ

 

トイレの電気をつけるとダミーの屋根裏の電気もつくようにしました。

 

知らない人は、

そこに誰かがいると勘違いするかも?

 

漆喰塗り開始!

シラーという糊みたいな液体をローラーで塗布して1日乾かし、

ダミーの窓に養生テープを貼り

下から上に塗っていきます。

最初は、漆喰屋さんの指南書通りの水の量で混ぜていましたが、何だかとても伸びが悪くて力がいるしで、

躊躇していると漆喰がどんどん乾いて固くなっていくので、気持ち柔らかめにしたら作業がし易くなりました。

さてさて、また問題発生!!

真ん中の写真は、漆喰を塗った場所の完全に剥がしきれなかった壁紙が水分を含んでダボっとめくれてきてしまった場所を全て剥がした痕。漆喰屋さんは「全部剥がさなくても大丈夫ですよ」と確認はしたんですがねぇ

左下が塗り直し直後。このあと乾燥したら無事に同じ白色になりました

トイレの前室も壁紙を剥がして漆喰を塗布

 

他と同じく約5mm塗り

最初は大雑把にコテで扇を描くように下から上に塗りあげていきます。

 

天井は余った野地板をビス止め

これでトイレ以外は完成

 

実働7日間

漆喰の使用量275kg!!

 

一番難しいのは

へっこんだ直角部分!!

片方綺麗に仕上げても

もう片方をやると反対側に筋がつく

そんな時は、ちょっと大袈裟ですが、息を止めて全身全霊をコテ先に込めて仕上げるしかないですよね

 

キッチンを含む作業場は、保健所の基準に合わせて

「コンクリート」&「防水」仕様にするために

左のようにシーラーを塗ってから、

右の右半分のようにグレーの防水塗料を、

コーナー材(床から10cmほどの木枠)から下に塗布

 

その時、漆喰の壁との境目は、ちゃんと養生テープで目張りします

入り口の角のスペースに「薪ストーブ」を設置するための遮熱壁を設置

 

先ず、塩ビの床材を剥がし(←コレが接着が強力で半日がかりとなり、久し振りに指筋が筋肉痛に)

廃材で壁に3cmの隙間を作り、防炎防水のUTクリートボードをコンクリートビスで固定

 

このあと、まだ続きがあります

引き戸を取り払ったキッチンとの境目に、

目隠しの壁を作ります。

 

これも適当な廃材を使って、下半分に木枠を固定

(右下)

左下のようにコンパネをはめ込んで固定するための木枠をあらかじめ仕込んでおきます(左上)

上半分も廃材を使って(左上)柱を作り(左下)

オークションで手に入れたチェッカーガラスをはめ込むために、2枚のコンパネにズレないように穴を開けてはめ込み木材用ボンドで仮止め

ここでもコンパネを固定するための木枠を

仕上がりの厚みを考えて幅をカットし

予めビス止めしておきます(右上)

 

コンパネの僅かにサイズが合わないので、

カンナで削って微調整し細めのビスで固定(右下)

 

ここも漆喰で仕上げました(左下・左上)

実は、始めるまではうまくできるか不安だった「ブリックタイル貼り」開始!といっても最初は目立たないキッチンから

 

これも壁紙を剥がしてからシーラーを塗布、1日置いて作業

 

10枚分位の壁に3mmほどモルタルを塗り、裏にハケでシーラーを塗ったブリックにも2~3mmモルタルを塗って、グリグリ押すように圧着

 

そのセメント系のブリックとの相性がいいモルタルを探し出すのに結構時間がかかりました。

その理由は、落下防止の安全上点と仕上がりの見た目の両立が譲れなかったからです

 

真ん中上:モルタル10kg分でここまで

真ん中下:目地を指で詰めたあと

左の赤いものは「目地ピッチ」という水平を保ちつつブリックが下にズレないための小道具。結構な優れものです。

右:丸2日間でここまで

左:キッチンの壁が終了!ではなく、

まだ上半分の目地が入っていません

 

客席部分は

カウンターの下から始め、、

南側の壁を下から貼っていきます。

 

ここまでで6日間

 

真ん中:指で入れた目地

右:9mmの目地ゴテで入れた目地

 

右のほうが時間はかかりますが、仕上がりがきれいなので、

途中から全てこれで施工

 

左:これで7日目

左:遮熱壁の周囲も施工

 

右:足場を使って屋根裏の近くまで貼っていきます

 

下とは違ってこうした部分は、

やはりペースが落ちました。

 

これで10日目

 

 

 

右:漆喰との境目は、またまた養生テープの出番

真ん中:煙突が出る部分だけは空けて貼っていきます

左:ハシゴの幅がカウンターぎりぎりなので、念のため板を咬ませてから登ります。

このころには、こうした作業にも慣れちゃいました

右:都度出てくる半端な形のブリックは、それを抜かして作業を進め、ある程度の間隔で抜けたところに番号を振り、その形と番号をマジックでブリックに書き込み、まとめてカット(真ん中)

こうすると少し時間の節約になります。

 

左:南側の大壁が完成!!

ここまでで2週間!!

エントランスの大谷石を設置

 

アイディアと寸法を図に起こし、

稲田の小比賀石材さんと相談し、

現場での細かな採寸を経てカットされた大谷石を下から積み上げていきます。

(左上から時計回りに)

 

固定する材料は、粘着力の高い速乾性のボンド入りモルタルとエポキシ系の業務用ボンド

 

ところどころ空いた凹の部分は、

右下のように適当な端材で支えて固定

 

このカウンターの下は、

余計なカットをすることなく、

搬入時の石のまま施工できました。

一番重いのは、約35~40kgくらい

 

 

 

ストーブの周囲の遮熱壁は、厚さ2cmと1cmの大谷石をボンドで圧着

 

カウンターの端の突起(左写真)に合わせて

ダイヤモンドカッターで細かくカット(右写真)

 

ストーブ台は、厚さ10cmの大きな石を5本の足で支えました。

下の隙間は、薪を置くスペースとなります

和式のボットン便所を水洗に

 

下水の配管は業者さんにお願いし、

(それまでに床の半分と便座は撤去)

周辺の石膏ボードを水平にカットし直し

(写真左下)

緑色のラインの箇所に横棒を固定

 

配管と周辺の位置関係を細かく測り

厚めのコンパネをジグソーでカットし

二枚に分割した板を調整しながらはめ込み

ビス止め

石膏ボードを周囲に固定

 

あとで付けるコンセント部分には規格のサイズの穴をあらかじめ開けておきます

 

写真左が、

床に敷く硬質磁器タイル

ウッドフロアー材のような

削りあとまで再現してあります

 

予め床の寸法とパイプの位置関係を細かく採寸し、

タイルの目地の幅を考慮に入れてタイルをカットし

ボンド入りの速乾モルタルで貼っていきます(写真左)

 

下の隙間に取り付けた石膏ボードと上の既存のボードとの厚みが違ったため

ベニア材を壁の中の芯材の位置に固定し(写真真ん中)

下から「合いジャクリ」という外装で使った板材(写真右上)を

仕上げたあとに目立たない細ビス(写真右下)で固定していきます

下から約半分の位置まで板材を貼ったら

壁紙をすべてはがしシーラーを塗布

上端に養生テープを貼り、

下から上に漆喰を塗っていきます

 

床と壁が完成

ここまでで約3日間

洗面台を作る

 

1枚板ではなくあえて10本の角材を接着剤や補強金具を使って固定し、

壁側にフチを付け、バケツを入れる穴をジグソーで開けます

笠間のリトルクーさんで出会った古いバケツにパイプ材を固定

 

排水口の仕様は、

洗面ボウルの違いにより何種類もあり

これに決まるまで自分で調べホームセンターでいろいろ質問をしまくりました。

 

パイプも合わせて2~3千円はするので

失敗はしたくないですからね

 

穴あけは、そこが薄いためジグソーでは

底面が暴れてしまい、途中からキッチンバサミでカットしヤスリで仕上げる羽目に

 

バケツは、ずれ防止に洗面台と金具で固定(写真左上)

内側は、水漏れ対策でビスの周囲をグレーの防水ボンドで塞ぎました

壁の中の芯材の位置通りに棚受けを洗面台に取り付け、

予め決めておいた高さに固定

 

エントランスの床も、

トイレと同じタイルを敷きました

 

トイレの時に

目地の幅が広く目立ってしまったので、

約3mm幅にし

施工をより慎重に行いました

そうしないと最後に嵌められなくなってしまうからです

 

ということで、

この工程も集中していたので

途中の写真を撮り忘れました

 

写真右は、床からの立ち上がり部分

ここも同素材で仕上げ

元は、壁と敷居が埋め込まれていた室内の段差の部分に

レンガをはめ込んでいきます。

 

いろいろ迷い選んだのは、

壁のブリックと色調が似ていた「溶岩レンガ」(写真右上)

 

先ずは、3X3cmほどの角材で敷居の段差を埋め(写真左の緑色の部材)

モルタルの接着力を高めるシーラーを塗布し(写真右下)

端から積んでいきます

 

段差は約8.5cm、レンガの厚みは10cmなので、

その差分はダイヤモンドカッターで事前にカット

 

途中の段差や柱の部分は、

その都度採寸し、

レンガをそれに合わせてカットして貼り付け

 

上段の板の間にモルタルがはみ出してもいいように、

ここも養生しました

 

写真右は、

ホームセンターによるモルタルの細かさの違い

上は、B社

価格は最安値ですが、

細かい砂利が入っており、

レンガ積みには不向き

 

下は、Y社

価格は少し高くなりますが、砂しか入ってないのできれいな仕上がりになります。今回はこちらを使用

部屋の中央の柱からトイレ側には、間仕切りとして溶岩レンガを積みました

水平垂直を自分の感覚だけでとっていったので、横から見ると若干歪んでいます。

 

手前と奥の空間の間には、

22cmほどの段差があるため

ステップを一段作ったのですが、幅10cmのレンガでは緑色の角材を隠す高さまで届かなかったので、厚さ1.2cmのコンパネを下にビス止めした上に並べていきました(写真右下)

 

これで完成!

 

頻繁に目にするところなので、

目地の仕上げは今まで以上にきれいに仕上げました

カウンターを作る

 

ホームセンターで

長さ3625?mmの板を4枚購入し、キャリアで運び

カウンターの長さにカットし、ステインを塗布&7本の補強鋼材とビスで固定

 

事前に調べておいた壁の芯材の位置に、

1本あたり耐荷重30kgの棚受けを7本固定し、

35kg程の板を若干の長さ調整をして取り付け

余った溶岩レンガを

敢えて空けておいた溝の幅と厚みにカットし

厚み調整用のベニアの端材を挟みこみながら、

ボンドでくっつけていきます。

 

3箇所の突起は、

その間がお客様一人分のスペースという意味と

「普通じゃつまらない」という気持ちで作りました

既存のトイレの入り口の扉をリメーク

 

ベニアの化粧合板の引き戸(写真左)に、客席側はチーク色、トイレ側はつや消しの白に塗装した野地板を業務用の木工ボンドとビスで固定

 

この安易な発想が、

このあとの苦労につながりました。

 

野地板を端まで付けてしまったので、

ノミやトリマー(溝を掘る工具)で少しづつ削って調整しどうにかはめ込んだのですが、

扉の重さが30kgくらいになってしまい

 

既存の敷居では相当力を入れないと動かなくなってしまい、、、、

 

いろいろ調べて考えた結果、

敷居の溝をさらに彫り込み(写真左下・この工具がトリマー)、

Vレールを埋め込んで(写真中央)、

扉の下に穴を開けて戸車を設置(写真左上)しました。

 

これで少しの力で開閉可能となりました。

キッチンの天井は、

写真左上のような普通の家と同じような石膏板だったので(写真左上)

ステインと防炎塗料を塗布した野地板を(写真中央)、

天井裏の芯材の位置を確かめながらビスで固定(写真右)

 

キッチンユニットの扉にも防炎塗料を塗りました。

これが意外で、アンティーク感が出ていい感じになりました(写真左下)

 

防炎塗料は、飲食業を始める時に必ず消防署へ届け出る「防火対象物使用開始届」の検査対策として施工

レンガで作った間仕切りと南側の壁の間に、オークションで探した100年前にマレーシアで作られたというアイアンのフェンスを設置

 

先ずは、

客室中央の柱と壁とをつなぐ手すりを、廃材を使って制作(写真左)

 

フェンスをその手すりと柱にどうやって設置するのかを、ホームセンターの金物売り場の担当者といろいろと相談をした結果、「鬼ビス」を手すりに埋め込み(写真中下)、ネジ溝が切ってある棒(写真中上)を適当な長さでカットし、、、

 

それを鬼ビスにねじ込みワッシャーとナットで固定(写真中上)

柱にも同様に施工し(写真中下)、銅のスペーサーで柱と手すりからの間隔を出して(写真右上)

既存の穴をドリルで広げたアイアンフェンスを固定(写真右下)

 

手すりは、段差を作らないようにL型の金具と同じ大きさ厚さの溝をトリマーで掘り、ビスで柱と壁に固定

 

固定金具は手すりと柱に各2個

それをエイジング加工するためにトイレ用洗剤「サンポール」を塗り塗り

1日置いたらこんな感じに錆が出ました(写真左)

 

レンガとの相性も良く、いい感じ!

 

ここは当初は壁だったところで、全部レンガにすると閉塞感が出てしまうと思い、「ロートアイアン」のフェンスや階段の手すりなどをじっくり調べあげて、この形に収まりました。

 

トイレの入り口横の押入れを本棚に改造

 

補強のために棚、側面、奥面に板を固定しステインを塗布

側壁はあえてグレーにしました

 

写真中央の上の戸袋は、あとで変身します

棚板を付けるためのコーナーに柱を設置(写真中→写真右)

 

柱を固定する前に、

本が収まる高さにL型の金具を固定しておきます(写真左)

 

その方が作業が楽です

 

6本の柱を固定し(写真右)

適当な大きさにカットしステインを塗った棚板を設置し完成

 

実はこの棚板、

笠間のお店で商品棚として

使用してたものなんです

ガランと口を開けた戸袋に、

可動式の扉を設置

 

廃材を10個使って扉を制作し(写真左下)

それに蝶番と懐かしい感じの開閉金具(写真右上下)を固定し

戸袋と鴨居の間に水平に設置

扉の裏は見えない部分なので

塗装せずにそのまま

(写真右上)

閉めるとこんなにスッキリ

(写真右下)

 

最終的には、

電気屋さんにその中央部分にスポットライトを埋め込んでもらいました(写真左)

トイレの扉は、既存のものをつや消しの白に塗装したあと、

その周囲を「モール材(額縁)」で囲うことに

 

コーナー部分は

スライド丸ノコで45度にカットし、ステインを塗布し、

木工用ボンドで接着

ドアノブもウッド調のものに交換

 

既存のもの(写真右上)と仕様が異なり

ノミを駆使して深さ6cmほどの穴を開けることに

 

深さと幅を慎重に合わせながらの手探りの作業で、思った以上に時間がかかりました。

 

これを業者さんにお願いすると

数千円〜かかるそうです

いよいよ煙突の設置です

 

これこそ失敗は許されないので、何度も中と外で位置を確かめながら作業をしました。

 

先ずは石膏ボードに、

「眼鏡石(煙突の熱を遮断する石膏製の穴の空いた立方体)」の大きさに、それを壁に固定するための木枠の厚みを加えた大きさの穴を、

仮置きしたストーブの高さと煙突の長さを加えた高さの位置に

正確に正方形の穴をカッターで開けます(写真左)

 

開けた場所は、上も下も右も空洞なので木枠をその内側に設置します(写真中央・緑のラインが木枠)

 

その四隅にドリルで水平に外側に向かって穴を開け

その位置を頼りにジグソーで外から穴を開けてつなげます(写真右下)

 

どうにか5mmくらいずれただけで済みました

これが眼鏡石(写真左)

サイズぴったりに木枠をはめ込むため

木枠の固定金具は、

その金具の厚み分、溝を掘ってから外側に取り付け

 

 

作業がしにくくなるので

煙突取り付け前に、

ストーブと客席の間に遮熱のためのレンガを施工

 

カウンターを隠すように、

最下段をL型に切り込みを入れるのが手間でした(写真左)

この場面は、毎度のことですが集中していたので経過写真を撮ってません。

 

じつは、1箇所間違って取り付けてしまい付け直したのです。

 

外部も内部も屋内で組み上げてからハシゴで担ぎ上げて固定しました。

左は、トイレの水道の蛇口と棚板

 

棚板は、エントランスにある既存のカウンターのコーナーをカットした端材を再利用

 

蛇口は、工業用バルブメーカー「KITZ」のボールバルブと配管を組み合わせて制作

 

右下は、

一回目に煙突を取り付け終わった(写真右下)後でなんか違和感を感じて、再度施工例を調べると「眼鏡石カバー」なるもので覆いその周囲を耐熱コーキングで防水処理するとわかり、

早速取り寄せて施工(写真右上)

やっぱりこの見た目ですよ

作業スペースのカウンターの上の目隠しを制作

 

笠間の店に取り付けてあったチャッカーガラスを必要な大きさにカット(写真右上)

 

作業カウンターにするサイドボードを汚したくないので防水仕様のコンパネ(黄土色の部分)に、L型のコーナー材や角棒などを組み合わせてガラスをはめ込む溝を接着剤や細ビスで取り付け

 

緑の枠の部分が少しでもずれると垂直にならないので、気を張って慎重に作業しました。

天板(緑矢印)をのせることで、

強度を確保しつつ、ちょっとした調度も置けるスペースになります

 

テーブル用の透明なクロスを敷いた上に置けば完成!

店舗前に小さな花壇とフェンスを設営開始

もう10月に入ってしましました。。

 

簡単な図面を起こし、

どこに柱を立てるかを事前に決めておき、ペンキでマーキング

支柱用のコンクリートの基礎枠を埋め込むために、アスファルトに穴を開けます。

 

ダイヤモンドカッターでカットしますが3cmくらいまでしかカットできません。

 

 

アスファルトの厚さが5cm程あったので、バールとハンマーで残りを掘り起こしていきましたが、

3個穴を開けたら握力がなくなるくらいに体力を消耗

 

そこで、少し掘ってはダイヤモンドカッターで切れ目を入れの繰り返しで

少しだけ効率UPしたのですが、

1日がかりで9個穴を開けてギブアップ

 

多分、数千回ハンマーを振り落としました。。。

写真左下が、柱の基礎材

この穴に10cmくらい埋め周囲と中にコンクリートを流し込みます

 

重量ブロックをアスファルト面に直にセメントで積んでいきます。

 

前の道が狭い割に抜け道となっていて以外と交通量があるので、轢かれないようにカラーコーンを置きました

 

写真左上は、塩ビ管にステンレスのメッシュを針金で固定し、花壇の水抜きとしてブロックの隙間に埋め込みました

車にヒヤヒヤしながら、ブロックを設置

2段なので、ブロック一個につき、ところどころにあいた穴2箇所にコンクリートを流し込み上下をつなげる形で強度を確保

 

ちょうど雨が降り、早速水抜きが効果を発揮(写真右上)

下水工事の際に掘り起こした場所にセメントを敷き詰め(写真左と右上)

下水の点検口は避けておきます

 

そもそも普通のブロックにしたのは、

内装で使用したブリックが2箱強余ったので、それを外側に貼り付ければ、予算的にも、内外装の統一感が出る点でも一石二鳥だったから

 

上面には、店内と同じく溶岩レンガを蓋のように設置

(写真右下)

どこにでもある塩ビ管の屋外水栓を、溶岩レンガで囲む

 

積み上げる時のセメントは、

通常の粘度で行い3〜4段積んだら、緩めの粘度のセメントを塩ビ管とレンガの間に流し込み、上から細い棒で突いて空気を抜きます

 

写真にはありませんが、

レンガが崩れないように乾燥するまで焼き豚のように紐でグルグル巻きにしました

 

水栓は、トイレと同じ「KITZ」のボールバルブ

 

上の開栓もスチールのものに交換(いろいろ探したのですがブラウンや鋼色のものが無かったので緑に)

 

最上段のレンガは、開栓を使いやすい形に前下がりにカット

 

こうしたレンガ状の屋外水栓は、ホームセンターで売られてはいますが

ダミーレンガで質感がイマイチの割に高い(2~3万)

 

水栓とレンガとセメントで1万円くらいでした

花壇の店側には、笠間の店の裏庭に積んであった「みかも石」をランダムに積み上げていきます

 

まちまちな大きさと形の石を

バランスをとりながら

同じくらいの高さに積んでいくのは

なかなか難しいんです

 

半分余り不足した分は、

ひたちなかのホームセンターで同じような質感色調の「イエローゴールドストーン」で対応しました

 

花壇ができたが、土をどうするか?

 

庭木と雑草でジャングル状態の元実家の庭を掘り起こし、ドクダミの根やぺんぺん草等を取り除き、一輪車に乗せて花壇まで運びました。

 

初日は、10回でギブアップ

 

10月後半の25度近くの気温は体に堪えます

 

バーク入りの腐葉土を200L分混ぜ込みながら、3日間、往復すること29回でようやく花壇がいっぱいになり、笠間でもお世話になった庭師さんに手伝ってもらって、レイアウトを決めてから移植

 

笠間にあった植物だけで、

何も買い足さずにちょうどいい間隔で植わりました。

 

新しい家に根付いてくださいな♪

 

フェンスの支柱は、防腐剤入りの家の基礎に使う耐久性の高いもを使用

 

さらにステインを塗布し、基礎剤の穴に18cm程入るように先を丸ノコで少しだけ削りました(写真左)

 

柱は、立てる前に緩めのセメントを流し込んでおき

立ててから少し揺すって柱を少し埋め込み、

更に柱と基礎材の隙間にも、垂直に気をつけながらセメントを詰め込みました

2.4cmX4.8cmX400cmの角材80本を車のルーフキャリアを使って運び込み、防腐剤を全体に塗布(写真右)

 

取り付けの隙間が均一になるように、カットした端材を挟んで横木をビス止め(写真中央)

 

下から順につけていきます

外周が完成!

こうしたウッドフェンスになったのは、

「植物達の為に風通しを良くする」

「完全に目隠しして店を外の空間と隔離させない」

「少し見えると人は中を覗きたくなる」

などを考慮すると必然の形でした

 

次に、

入り口をパーゴラ風の軒を取り付け

 

 

 

入り口の4本の柱が、かなりずれており、

それに合わせて渡し木をカットし(写真左の塗装前の2本)

木塀と同じ素材の角材を端を斜めに揃えてから等間隔に取り付け(写真左下)、全体に防腐剤を塗ってから、頭上に取り付け(写真左上)

 

将来的には、

花壇に植えたオールドローズが蔦を這わせてくれることを期待してます

入り口のドアは、体育館に付いてるようなスチール製のドアに替えようと考えていたのですが、予算の関係で既存のものをリメイクすることに

 

シールをすべてはがし、鍵を取り外し(写真右)

養生シートでガラスと周辺を覆い

(写真中央)

スプレータイプのプライマー(ペンキの接着力を高める溶剤)を塗布してからグレーのペンキを刷毛で2度塗り(写真左)

野地板の片面に防腐剤を塗り、エポキシ樹脂の接着剤と屋外用の強力両面テープでガラス面に圧着(写真左)

屋内側は、ストーブに近いため防炎塗料を塗っておきます。

 

上の窓は全部塞がずに中央部分は残し、

出入り口扉の上半分には、

角材で枠を作った中に同じ部材で格子を組んで、

明かり取りとして小窓を残しました。

 

 

廃材を活用して、駐車場への誘導看板を制作

お店と駐車場を含む約100m四方くらいの場所を俯瞰で見たミニチュア風にしてみました。

この形のヒントは、ミラノの中心部の歩行者専用道路に置いてあったブロンズ製の盲人用の立体地図

地理好きだった私でも、そうした地図を見たことも初めてだったし、加えてとてもわかりやすかったのが印象に残っていたのでした

残った木材でお店の看板を制作

 

ロゴとカップマークとケーキを印刷した紙の上からボールペンで強めになぞり、木材に印をつけてからジグソーでカット

その周囲をヤスリで面取りしてから、余ったグレー・黒・白・こげ茶のペンキを塗り、等間隔に細ビスで固定

 

下には駐車場の案内板を固定

お客様がこれに気付いてくれればいいのですが、、、

花壇が無い方の支柱の基礎材は、ウッドフェンスと同じ材料で同じようにボンドで接着

(写真左)

 

緑色のラインの場所に

アップルミント専用の花壇を制作(写真中央)

 

防水仕様のコンパネとウッドフェンスの支柱の上部をカットしたものを利用してコーナーを補強(写真右)

 

箱の周りにもウッドフェンスと同じ角材を固定し(写真左上)

 

土の流出防止に防草シートをタッカー(建築用ホチキス)で固定

(写真左下)

 

庭から一輪車で土を4回運び

腐葉土と混ぜて笠間にあったミントを移植

足りない分は、向かいの方の庭に群生していたのを少し分けていただきました

 

周囲に白い玉石を敷き詰めて

ミント畑の完成!

GW前くらいから9月の終わり頃まである飲み物の材料にします

 

<元実家の庭を駐車場にする>

 

庭木の撤去と整地、砂入れは

さすがに造園屋さんに依頼

 

わずか2日で右下のように

 

白い砂は、稲田の採石場から出る物で上から荷重をかければ硬くしまってゆきます

 

駐車スペースを虎ロープで仕切り、庭先にあったブロックや丸太を車止めにして駐車場の出来上がり

 

一部自分で開墾した場所があり

その奥にはサルスベリがありますので、バックで駐車する際はお気をつけください

<駐車場の案内板を制作>

元々笠間のお店の看板だった板(写真右下)を再利用

 

まずはカンナで削って(写真右下)

同系色の防腐剤を塗布し

ペンキで[ P ]のロゴを描き(写真右上)

 

ウッドフェンスの時と同じ要領で支柱を立てて、笠間で使ってたアイアンのサインボードアームに吊るし、その下には駐車場の停め方を図にした板を鋼線で連結し、その下部と支柱との間を、風による揺れ防止に鋼線でつなぎました(写真左・緑色のライン)

ウッドフェンスの出入り口から玄関まで、屋内で使用した模造ウッドのタイルをモルタルで固定し、その周囲を溶岩レンガで囲いました。

 

花壇との間には、屋外の席を二つご用意しました。屋内は禁煙なのでおタバコはこちらでどうぞ

 

緑色のラインから矢印の方向には、石版を敷き花壇との間にグランドカバーの植物を植えたかったのですが、

工期がだいぶ遅れてしまったので、来年に以降に後回しとしました。

 

そして、今日(12/26)撮った写真です。

 

ここまで来るのに色んなことが山ほどありましたが、

多くのお客様からお褒めの言葉や感嘆の言葉をいただき

「本当にここまでやりきった甲斐があった」と充実感を感じております。

 

リノベーションをお考えの方やご興味のある方は、

ご来店の際には気兼ねなくお声掛けください。

 

私の経験が何かの参考になればこれ幸いです。

 

(終わり)